
ハンドメイドの世界で人気のレジンですが、いざ片付けようとすると「液体のまま捨てていいの?」「失敗作はどう分ければ正解?」と悩んでしまう方は少なくありません。特に、使いかけのレジン液や、ベタつきが残る失敗作、汚れが付着した容器などは、処分の仕方を間違えると環境負荷や健康被害のリスクを伴うこともあるため注意が必要です。
この記事では、断捨離や整理収納の専門家の視点から、レジンの正しい捨て方を徹底解説します。2025年現在の最新のゴミ分別基準や環境保護の観点を踏まえ、未硬化の液体を安全に固めて処理する具体的なステップから、自治体ごとの分別ルールの見極め方、さらには「もったいない」という罪悪感を解消してスッキリと手放すためのマインドセットまで、幅広くカバーしました。
この記事を読めば、迷うことなくレジン関連の不用品を処分でき、清潔で安心な暮らしを取り戻すことができるでしょう。
この記事のポイント
- 未硬化のレジン液は必ず硬化させてから「プラスチックゴミ(または可燃ゴミ)」として出す
- 排水口に流すのは厳禁であり、配管内での硬化による故障や深刻な水質汚染の原因になる
- 容器や道具に付着した液はエタノールで丁寧に拭き取り、適切に処理してから洗浄する
- 2025年時点の「プラスチック資源循環促進法」に基づき、自治体ごとの最新ルールを確認する
レジンの捨て方の基本と安全な処分

- 未硬化の液体レジンを捨てる際の注意点
- 硬化したレジン作品や破片の分別区分
- レジン容器や道具を正しく処分する手順
- 排水口に流してはいけない科学的な理由
未硬化の液体レジンを捨てる際の注意点
レジン液を処分する際に、最も注意しなければならないのが「未硬化の状態でゴミ袋に入れない」という点です。UVレジンや最新のLEDレジン、そして2液性のエポキシレジンは、液体の状態では化学物質としての性質が非常に強く、そのまま捨てるとゴミ収集車の中や処理施設で漏れ出し、周囲を汚染したり、他のゴミと反応して予期せぬトラブルを招く恐れがあります。
また、液体のレジンが皮膚に直接付着すると、かゆみや炎症を引き起こす「レジンアレルギー」の発症リスクを高めるため、作業時は必ず手袋を着用してください。
安全に捨てるための大原則は、太陽光やUV/LEDライトを利用して「完全に固まったプラスチックの状態」にすることです。少量の残りであれば、古い新聞紙や牛乳パックの内側、あるいはいらないクリアファイルの上に液を薄く広げ、日光の当たる場所に数時間置いておくだけでカチカチに固まります。この際、厚みを持たせてしまうと光が中心まで届かず、表面だけが固まって中身が液体のままという状態になりがちです。必ず「薄く広げて、確実に芯まで固める」ことを意識してください。

エポキシレジンの場合は、主剤と硬化剤を混ぜることで化学反応が起きて硬化しますが、使い切れずに余った片方の液だけを捨てたい場合もあるでしょう。その際は、不要な布や古紙に染み込ませ、ビニール袋に密閉してから「可燃ゴミ」として出すのが一般的です。
ただし、この方法は液漏れのリスクがあるため、可能であれば少量の対になる液を混ぜて固めてから捨てるのが、2025年現在でも最も推奨される安全な方法です。
レジン液の放置に注意!
1年以上放置されたレジン液は、成分が分離したり硬化性能が著しく低下している場合があります。
- 無理に使用すると、完成後にいつまでも表面がベタつく「硬化不良」の原因になります。
- 「いつか使うかも」と放置せず、変質が見られる場合は速やかに上記の手順で処分しましょう。
硬化したレジン作品や破片の分別区分
完全に硬化した後のレジン作品や、制作過程で出たバリ、研磨した際の粉などは、基本的には「プラスチック」という素材になります。しかし、お住まいの地域によって「可燃ゴミ(燃えるゴミ)」に分類されるか、あるいは「不燃ゴミ(燃えないゴミ)」や「プラスチック資源」に分類されるかは大きく異なります。
これは自治体が所有する焼却炉の性能や、リサイクルの方針に強く依存しているためです。
例えば、東京都の多くの区では、高度な焼却能力があるため、硬化したプラスチック製品は「可燃ゴミ」として回収されています。一方で、プラスチックを資源として再利用することに注力している自治体では、汚れのない硬化レジンを「製品プラスチック」として資源回収に回すケースも増えています。断捨離を進める際には、まず市町村の最新のゴミ分別パンフレットやアプリで「プラスチック製の雑貨」がどの区分に該当するかを必ず確認してください。「レジン」という単語で検索して出てこない場合は、「プラスチック製のおもちゃ」や「ボタン」と同じ扱いと考えると分かりやすいでしょう。
また、作品に金属製のピアス金具、チェーン、キーホルダーの輪などがついている場合は、可能な限りペンチなどで取り外すのがマナーです。レジン部分と金属部分が分かれれば、それぞれ適切なゴミ区分で出すことができ、分別の精度が高まります。
どうしても外せない場合は、自治体の「複合素材(複数の素材が混ざったもの)」に関する指示に従ってください。多くの自治体では、金属が含まれていると「不燃ゴミ」や「小さな金属類」の扱いになります。
整活案内人レジン容器や道具を正しく処分する手順
レジン液が入っていた空ボトルや、制作に使用したシリコンモールド、調色パレットなどの道具を捨てる際も、適切な手順が必要です。まず、空になったボトルですが、中にわずかでも液が残っている場合は、キャップを開けて日光に当てて中の液を固めるか、エタノール(消毒用アルコール)を少量入れて振り、中のレジンを溶かしきってからボロ布などに吸わせて処理します。
以下の表に、よくある道具の処分方法をまとめました。


| 道具の種類 | 処分のポイント | 主なゴミ区分 |
|---|---|---|
| レジンボトル | 中身を空にする、または内部を硬化させる | 可燃ゴミ / プラスチック資源 |
| シリコンモールド | ベタつきをテープで取り除き、古くなったものは廃棄 | 可燃ゴミ / 不燃ゴミ |
| 調色パレット | 付着したレジンを硬化させて剥がしてから捨てる | 可燃ゴミ |
| 手袋・スティック | レジンが付着した部分はUVライトで固めてから捨てる | 可燃ゴミ |
シリコンモールドについても、劣化して亀裂が入ったり、レジンがこびりついて取れなくなったりしたものは寿命です。シリコンは可燃ゴミとして出せる地域が多いですが、レジンが付着している場合は「汚れの付着したプラスチック」としての扱いになります。
無理に剥がそうとして怪我をしないよう、粘着テープなどで表面のゴミを取り除いてから処分しましょう。
また、使い捨てのスティックや手袋、パレット代わりに使ったクッキングシートなども同様です。これらには未硬化のレジンが付着していることが多いため、そのままゴミ箱に入れると他のゴミに付着したり、異臭が発生したりします。おすすめの方法は、ゴミとして出す直前にUVライトを一通り当てることです。数秒から数十秒ライトを照射するだけで、表面のベタつきが消え、安全な状態になります。このひと手間が、ゴミ収集担当の方への配慮にもつながります。
排水口に流してはいけない科学的な理由
レジン液が余った際や、道具を洗う際に、絶対にやってはいけないのが「排水口に流すこと」です。これは単なるマナーの問題ではなく、住宅のインフラや公共の環境に対して非常に深刻な物理的ダメージを与える行為です。
レジン液は疎水性(水を弾く性質)を持っており、水と混ざるとドロドロとした塊になり、配管の内部に強固に付着します。
特にエポキシレジンの場合、排水管の中で周囲の水分や温度の影響を受けながらゆっくりと重合反応(硬化)が進み、最終的には岩のように固まってしまいます。こうなると、市販の強力なパイプクリーナーでは一切溶かすことができず、高額な費用をかけて配管の交換工事を行わなければならない事態に発展することもあります。賃貸物件であれば、善管注意義務違反として多額の修繕費用を請求されるリスクも無視できません。


正しい洗浄の3ステップ
- 拭き取り: ペーパータオルや古布でレジンを徹底的に拭き取る。
- 溶剤清掃: エタノールを染み込ませた布で二度拭きし、ヌメリを取る。
- 水洗い: レジン成分が完全になくなったことを確認してから、石鹸と水で洗う。


環境面での影響も甚大です。下水処理施設は、生活排水に含まれる有機物を微生物の力で分解するように設計されていますが、合成樹脂であるレジン液は微生物では分解できません。
そのまま川や海へ流れ込めば、海洋生物が誤飲したり、生態系に悪影響を及ぼしたりするマイクロプラスチック問題に直結します。2025年現在、プラスチック流出による海洋汚染は世界的な課題となっており、一人の「これくらいなら」という行動が、巡り巡って私たちの食卓や健康にも影響を及ぼす可能性があるのです。
レジンを賢く捨ててスッキリ暮らすコツ
- 大量のレジン液を一度に処理する方法
- 失敗作や余ったパーツとのお別れの儀式
- 自治体ごとのルールを確認する重要性
- 環境に優しくゴミを減らすレジンの活用法
大量のレジン液を一度に処理する方法
引っ越しや大きな片付けの際、長年溜め込んでしまった大量のレジン液が出てくることがあります。数本程度であれば日光で固めることも可能ですが、数十本という単位になると、一つひとつ処理するのは大変な労力です。
このような場合、最も効率的なのは「一括して可燃ゴミとして処理できる状態にする」ことです。
具体的には、丈夫なポリ袋(破れを防ぐため二重にすると安心です)や、蓋ができる不要なバケツの中に、大量の新聞紙やシュレッダーダスト、あるいは猫砂などの吸収性の高い素材をたっぷりと入れます。そこにレジン液を少しずつ流し込み、全体に染み込ませます。この際、一度に大量に混ぜると化学反応による熱が発生し、最悪の場合、発火や容器の溶解を招く恐れがあります。特にエポキシレジンの主剤と硬化剤を一度に混ぜると高温になりやすいため、混ぜずに別々に染み込ませるか、時間を置いて少しずつ作業してください。
十分に染み込ませたら、袋の口をしっかりと縛り、念のため「レジン液(新聞紙等に吸着済み)」といったメモを貼って出すと、回収業者にとっても親切です。もし自分で行うのが不安な量であったり、液漏れがどうしても心配な場合は、自治体の許可を得た不用品回収業者や、専門の産業廃棄物処理業者に相談するのも一つの手です。
家庭用であれば基本的には自治体のルール内で処理可能ですが、プロに任せることで、法に則った適切な処理をしてもらえるという安心感が得られます。
大量のストックを処分するのは心が痛むものですが、それはこれまでの創作活動への一つの区切りでもあります。古いレジン液は黄変(黄色く変色)していたり、硬化に時間がかかるようになっていたりと、無理に使っても納得のいく作品は作れません。
空間を圧迫している「かつての趣味」を一度リセットすることで、今の自分にとって本当に必要なものが見えてきます。一気に片付けることで、心の中のモヤモヤも一緒に整理されるはずです。
失敗作や余ったパーツとのお別れの儀式
ハンドメイドを楽しんでいると、どうしても避けられないのが「失敗作」の存在です。気泡が入ってしまったもの、硬化不良でベタつくもの、デザインがイメージと違ったものなど、捨てるには忍びないけれど、取っておいても使い道がないパーツがどんどん溜まってしまいます。
断捨離において、こうした「思い出や努力が詰まったもの」を捨てるのは最も心理的ハードルが高い作業です。
そこでおすすめしたいのが、自分なりの「お別れの儀式」を作ることです。例えば、失敗作を一堂に集め、「素敵なインスピレーションをありがとう」「技術を磨かせてくれてありがとう」と感謝の言葉をかけてから、高画質の写真に収めます。
デジタルデータとして残しておくことで、これまでの制作の歩みをいつでも確認できるようになり、物理的なモノとしての執着を切り離しやすくなります。
写真に撮るメリット
- 物理的なスペースが空き、作業効率が上がる。
- 失敗の傾向を客観的に分析できる「デジタル教材」になる。
- 思い出は消えないため、罪悪感なく手放せる。


また、失敗作をただの「ゴミ」として見るのではなく、「次の成功のための教材」として捉え直すことも大切です。なぜ失敗したのか(例:気泡が入った、UVランプの出力不足など)をメモに残し、その役割を終えたと納得した瞬間に、感謝と共に手放します。
もしベタつきがある場合は、再度UVライトを当てて完全に固めてから、綺麗な紙に包んで捨てましょう。丁寧に包むという行為自体が、自分の過去の努力を大切に扱うことにもつながります。
整理収納の極意は、過去の遺物に囲まれるのではなく、未来の可能性にスペースを開けることです。
自治体ごとのルールを確認する重要性
ゴミの分別ルールは、日本全国一律ではありません。レジンのような特殊な素材は特に、自治体によって判断が大きく分かれることがあります。2025年現在、多くの地域で「プラスチック資源循環促進法」に基づいた分別の見直しが行われており、以前は「燃えるゴミ」だったものが「資源プラスチック」に変わっているケースも少なくありません。
そのため、ネット上の古い情報や「レジンは可燃ゴミでOK」という一律の情報を鵜呑みにするのは危険です。まずはお住まいの地域の自治体が発行している最新のガイドブックを確認しましょう。
最近では、品目名を入力するだけで分別方法を表示する専用アプリ(「ごみサク」など)を導入している自治体も多いです。もし「レジン」でヒットしない場合は、以下の類似キーワードで検索してみてください。


- 「プラスチック製のおもちゃ」
- 「樹脂製文具」
- 「接着剤(中身を固めたもの)」
特に注意が必要なのは、スプレー缶形式のレジンコーティング剤や、洗浄用の溶剤(アセトンや高濃度エタノール)が残っている場合です。これらは引火性が非常に高く、不適切な出し方をすると収集車での火災事故を招く恐れがあります。
これらは「有害ゴミ」や「危険ゴミ」として、中身を完全に使い切ってから出すなどの特別なルールが設けられていることがほとんどです。
ルールを守ることは、単なる義務ではなく、地域社会の一員としての責任です。正しく分別されなかったゴミは、結局は処理されずに残ったり、作業員の方に多大な負担や危険を強いたりすることになります。
一見面倒に思える分別の確認も、慣れてしまえば数分の作業です。正しい知識に基づいた断捨離は、自分自身のスッキリ感だけでなく、社会への貢献という満足感も与えてくれます。
環境に優しくゴミを減らすレジンの活用法
断捨離や処分の方法を学ぶ一方で、これから先、なるべくゴミを出さないようにする工夫も大切です。これは整理収納のアドバイザーが提唱する「入り口を絞る(Reduce)」という考え方にも通じます。
レジンを趣味として長く楽しむために、環境への配慮を取り入れた持続可能なスタイルを目指してみましょう。
まず、材料を買う際には「本当に使い切れる量か」を自問自答してみてください。1kgの大容量ボトルはグラム単価こそ安いですが、使い切れずに劣化させて捨ててしまえば、結果として経済的にも損失ですし、環境負荷も高まります。
自分の制作頻度に見合ったサイズのボトルを選ぶことが、最もシンプルなエコ活動です。また、最近では植物由来の成分を一定割合含んだ「バイオマスレジン」も一般的に入手できるようになっており、こうした環境負荷の少ない素材を選択することも一つの方法です。
次に、失敗作を減らす工夫です。いきなり大きな作品を作るのではなく、小さなテストピースで色の混ざり方や硬化具合を確認することで、致命的な失敗を防ぐことができます。また、どうしても出てしまった端材や、綺麗に固まったバリは、細かく砕いて「カレット(封入パーツ)」として再利用することも可能です。



最後に、道具を長く大切に使うことです。使い捨てのプラスチックカップやスティックの代わりに、繰り返し洗って使えるシリコンカップやステンレス製のスパチュラを取り入れるだけでも、排出されるゴミの量は劇的に減ります。
断捨離を経験し、「捨てることの大変さ」を知った今だからこそ、モノ選びの基準を一つ上げることができるはずです。


総括:レジンの捨て方をマスターして安心で快適なハンドメイドライフを
この記事のまとめです。
- 未硬化のレジン液は化学物質であり、液体のまま捨てるのは健康と環境に有害である
- 液体のレジンは太陽光やUVライトで薄く広げて完全に硬化させてから処分する
- エポキシレジンは古紙などに染み込ませて液漏れを防ぎ、可燃ゴミ等で出す
- 完全に固まったレジン作品は多くの自治体で「可燃ゴミ」か「資源プラ」として扱われる
- 分別区分は自治体や2025年現在の最新ルールによって異なるため必ず公式情報を確認する
- 排水口にレジン液を流すことは配管の閉塞や深刻な水質汚染を招く
- 道具に付着した汚れはエタノールで拭き取り、水に流さないように徹底する
- 大量の液を捨てる際は新聞紙や猫砂に吸わせ、化学反応による発熱に注意して少しずつ行う
- 失敗作は感謝を込めて写真に撮ってから手放すと心理的負担が軽くなる
- 作品から外せる金属パーツは可能な限り取り外して分別して排出する
- 汚れのひどい容器は資源ゴミではなく可燃ゴミとして出すのが一般的である
- 作業中の粉塵は舞い上がらないように濡れた布で拭き取り、密閉して捨てる
- 整理収納の基本として、古くなったレジン液は硬化不良を防ぐため早めに処分する
- 未来のゴミを減らすためにバイオマス素材や道具の再利用、適切な購入量を検討する
- 正しい捨て方を身につけることで、罪悪感のない健やかな創作環境が整う










